家を選ぶとき、マンションか一戸建て、どちらがよいのか? と考えたことはありませんか?
1つの建物に複数世帯が住んでいるマンションか、1つの敷地に一家族が住んでいる家かという以外に、マンションと戸建てにはどのような違いがあるのでしょうか。
「我が家」にするならどちらが快適に暮らせる家なのか、マンションと一戸建てのメリットを比較してみましょう。
マンションに住むメリットとは?
マンションは集合住宅であるために、共用部の使用に制限があったり、管理組合で決めたルールがあったりするなど、制限される部分もあります。
しかし、賃貸はもちろん、分譲マンションとして販売を目的に建てられる物件は付加価値が高く、以下のようなメリットがあげられます。
立地が良い
立地のよさは、マンションに住むことの最も大きなメリットの一つです。
集合住宅であるマンションは、分譲でも賃貸でも、多くの人に住みたいと思われなければなりません。そのため、周辺へのアクセスが良く生活のしやすい土地に建てられることが多くなります。
マンションは比較的駅や商業施設の近くなどに立てられることが多く、生活しやすく便利です。
セキュリティが安心
マンションは集合住宅であり、自分でセキュリティ対策できないため、マンションを提供する側がしっかりとセキュリティ対策を立てています。
エントランスにオートロックがついている、高層階は窓から侵入しづらい、防犯カメラを設置する、などの設備的な面でも幅広く対策されています。
また、セキュリティ会社などと契約している場合もあります。
一般的には、一戸建てと比較してセキュリティがしっかりしている、といえるでしょう。
バリアフリー性が高い
エントランスから部屋のある階全てにエレベーターを設置していることが一般的です。
さらに、各部屋ごとには階段がなく、ワンフロアで生活できるためバリアフリー性が高くなっています。
年配の方でも住みやすい、というのも魅力の一つです。
日当たりがよい
マンションは、一戸建てと比較して日当たりがよい傾向にあります。
一戸建てでは、隣の家やほかの高層マンションなどで日陰になり、日当たりが悪くなってしまうことがあります。
しかしマンションでは階数が高くなれば、日光を遮るものが少なくなっていくため、一般的に日当たりは良い条件となります。
また基本的に、リビングは南向きなどに大きな窓を設置するケースが多く、日当たりの良い間取りで設計されることがほとんどです。
メンテナンス計画がしっかりしている
マンションには修繕積立金という毎月支払う費用があり、管理会社によって管理されています。
これは建物の経年劣化にともない、どのタイミングでどのような修繕が必要になるかを事前に計画し、回収されるもの。
つまり、適切なタイミングで修繕が行われるという事です。
一戸建てに住むメリットとは?
一戸建ての場合は管理組合がないため、建物を維持するための修繕は全て自分で積み立て、計画、手配しなければなりません。
しかし、マンションと比較して一戸建てには、以下のようなメリットが挙げられます。
騒音を気にしなくてよい
マンションの場合、隣や上下と接しているため、子どもの足音や話し声などが響いてしまい、騒音トラブルになることがあります。
一戸建ての場合はよほど大きな音を立てない限り、騒音を気にしなくてもよいといえるでしょう。
庭・駐車場がある
土地いっぱいに家を建てることはできませんので、敷地内に空いたスペースができ、利用できます。
事前に用途を考えておくことで、中庭にして敷地内でガーデニングを楽しんだり、子どもたちの遊ぶスペースとしても活用できます。
また、自家用車を持っていれば駐車場にすることもできます。マンションでも駐車場を備えていますが、月数万円程度の利用料金が必要になります。
ペットを自由に飼える
マンションの場合、「ペット不可」という条件が付くことが多くあります。しかし、一戸建ての場合、特に持ち家であれば自由にペットを飼えますので、動物好きの方には大きなメリットです。
プライバシーが保たれる
隣家と接していないなど独立性が高いために、マンションと比較してプライバシーが保たれるでしょう。
資産価値が高い
戸建ての場合、建物が経年劣化して資産価値は下がったとしても、土地も含めるために資産価値をある程度保てることが多いです。
建材・設備を自由に選べる
マンションでもある程度はカスタマイズできますが、戸建住宅はより自由に建材や設備を選択して設置できます。
例えば、排気用の配管を設置しなければならないまきストーブや、無垢の木材を使ったフローリング、室内の水分をコントロールして湿度を快適に保つような壁材など、マンションでは取り入れにくいこだわりの建材・設備を自由に導入することが可能です。
選ぶならどっち? マンションと一戸建てを状況により比較!
住宅の購入を検討するのは、基本的には生活状況の変化する時期が最も多くなります。
転勤でなどにより勤務先の住所が変更になった
結婚した
子供が生まれた
子どもが一人暮らしをはじめた
定年になった
このような節目の前後で、家族構成や仕事の関係の変化で、より生活に適した住居が必要とするため、住宅の購入を検討します。
その中でも、子供がいるかいないか、は住宅を検討する最も大きな要因ではないでしょうか?
子どもがいる状況と老後で子ども家族がいない状況、子ども家族と一緒に暮らす状況のそれぞれで、マンションと一戸建てを比較してみましょう。
子どもがいる状況
小さな子どもがいる場合には、泣き声や足音など、周辺への迷惑にならないか、と気にしてしまいます。
のびのびと育てたいと思う方は、マンションよりも一戸建ての方が向いています。
しかし、鉄筋コンクリート造のマンションでも防音性能は高くなっていますし、エレベーターなどもありますので子育てには苦労しません。
子育てを考えると、建材として使われる木材やお庭の植物などの自然素材に触れる機会が多い一戸建て住宅がよいでしょう。
また、マンションなどの集合住宅ではできない、健康に気を使った設備なども導入できます。
セキュリティの面では、防犯設備が充実しているマンションがお勧めです。
老後で子ども家族がいない状況
外に友人などが多く、近くへの外出が多い方は、立地がよくバリアフリー性が高いマンションが住みやすいでしょう。買い物などや病院も近くにあることが多いですのでマンションがお勧めです。
ガーデニングが趣味の方やペットを飼っているなど、広い空間を自由に使って過ごしたい場合には一戸建てがよいでしょう。
子ども家族と一緒に暮らす状況
いわゆる二世帯住宅をお考えの方は、一戸建てがお勧めです。
気軽に話せる関係でも、一緒の生活では、生活スタイルやリズムの関係からストレスを感じてしまうことも多いようです。ある程度プライバシーが保てる間取りにすることもできる一戸建ての方が暮らしやすいでしょう。
ただし、老後では階段の上り下りなどがつらくなってくる場合もあります。その点では、バリアフリー設備が充実しているのマンションという選択もあります。
まとめ
マンションと一戸建て、どちらがいいとは一概にいえません。まずは家族構成や生活スタイルを見直しましょう。
そして、メリットを比較し、住み続ける期間に応じて、どちらの方が住みやすいのかを検討してみてください。
家は高額の買い物であるため、「今はこちらがいいけれど、長い目で見たらこちらがいい」ということもあります。
場合によっては、買い替えを視野に入れて選んでみてはいかがでしょうか。