お昼なのに部屋が暗い、とお悩みではありませんか?
「天気はいいのにいつも暗く、照明を点けなければ生活できない」
このようなお部屋は、あまり気持ちの良いものではありませんよね。
電気代もかかるということもありますが、気分的にも昼から照明を点けることに抵抗がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
出来れば照明を点けずに生活したいと考えても、お部屋が暗くてはどうしようもありません。でも、暗くなる原因がわかれば、明るくすることもできるかもしれません。
このようなお部屋の暗さについてお悩みの方に、お部屋が暗くなる原因と部屋を明るくする方法をご説明します。
日中は照明をつけずに生活したい!
日中は照明を点けずに屋外の自然光を取り込んで生活すると、つぎのようなメリットがあります。
屋外の様子が感じられる
電気代が安くなる
体内時計の調整やうつ病予防にも効果
体内時計の調整やうつ病予防に関しては、太陽光を浴びることによる効能ですので、生活に支障がない程度の明るさではあまり効果も小さいかもしれません。
明確なメリットとしてあげられるこれら以外にも、自然光で生活する方が気分的にもいい、と感じる人が多いではないでしょうか?
部屋が暗くなってしまう原因とは?
部屋が暗いことには原因があります。
その原因を見つけることで、明るくするために対策することも可能になります。お部屋が暗くなる原因をいくつかご紹介します。
室内の問題
屋外の光は、窓または天窓からお部屋に入ってきます。
入ってきた光が、部屋の中の壁や天井、床などに当たり反射することで部屋全体を照らしています。
窓の周りに光を遮るものを配置すると、入ってくる光が極端に減り、暗くなってしまいます。
具体的には、厚いカーテンであったり、窓周りの雑貨、あるいは家具などがあります。
また、光が反射する壁紙や床、天井の色も暗くなる原因となります。
暗めの色になっている場合には、光が反射しにくく、窓から離れるほど暗くなってしまいます。
窓周辺は明るくても、部屋奥が暗くなっている場合には、室内にこのような問題があります。
家の設計の問題
次に考えるところは、窓です。
光を取り入れるところは窓ですので、家の中に入る光の量は窓の向きと面積によって決まります。
小さな窓しかついていない部屋は当然暗くなりますし、北側にある窓は直射光が入らないため、他の方位についた窓と比べて明るくなる時間が短くなり、暗くなってしまいます。
立地上、北側に部屋を作る間取りも多くあります。
また、お部屋が大きい場合は、部屋の奥側はどうしても暗くなってしまいがちです。
そのほかには、窓自体の透過率が低いということも考えられます。
窓は光だけでなく熱も取り入れてしまい、お部屋が暑くなってしまうといった問題もあります。
そこで熱を遮る処理が施されたガラスがありますが、光の透過率も低くなっている製品も多いです。
南側につける分には有効に働きますが、北側ではそれほど暑くなることがありません。
そのため、光を取り入れるという面では不利になり、暗くなってしまっている場合もあります。
周辺環境の問題
周辺環境の問題で暗くなっている場合も多くあります。
敷地内の塀や樹木など、窓の前に光を遮るものがあると、当然光は入りにくくなり、部屋が暗くなります。
いくら窓を多く作っていても、遮られて入らないこともあります。
最も多いケースは、隣地が影響している場合です。
住宅密集地などで隣地との距離が近い場合には、冬場は一階にはほとんど直射光が入りません。
さらに外壁が黒い場合には、反射して入る光も減りますのでより暗くなってしまします。
そのほかにも、近くにある高いマンションや障害物となるものが南側にあると、時間帯によって陰になり、極端に暗くなってしまします。
お部屋の暗さを改善するための対策は?
STEP1. 部屋が暗くなる原因を診断
お悩みの暗くなっている部屋について、お部屋が暗くなる原因を当てはめて診断してみましょう。
まずは、電気を消して、その部屋に入っている光は、どの窓から入ってきているのかを確認します。
次に、室内を見て、光が遮られていないか、窓はしっかりと光を取り込んでいるか、を確認します。
太陽は時間や季節によって移動しますので、いつも明るい窓というのはありません。
光が入るはずの時間でも窓から光が入らない場合には、隣地や周辺の建物で影になっているかを確認しましょう。
STEP2. 自分で改善できるところを直してみる
お部屋の中に原因がある場合には、明るくするための工夫をして、改善できるか試してみましょう。
まずは、お部屋の間取りを見直して、窓周辺に障害物を置かないようにしましょう。
直射光が家具などに当たると、日焼けで変色する場合もありますので、その面でも窓周辺に家具や家電は置かない方がよいですね。
次に、絨毯やカーテンの色も見直してみましょう。
窓周辺の絨毯を白や明るい色にすると、入ってきた光が反射して室内が明るくなります。
このとき、艶のある素材を使うと、直射光が眩しくなってしまうこともあるので注意が必要です。
カーテンは、レースでも外からの目線を遮られますので、透過性が高く明るい色にすることをおすすめします。
また、壁紙やフローリング、家具なども明るい色の方が全体として明るくなります。
ただし、夜には照明で生活しますので、変える場合にはお部屋の雰囲気も考えながら、慎重に選びましょう。
さらに、お庭やベランダなども気にしてみましょう。それは、窓から入る光が直射光だけではないからです。
例えばリビングのような大きな窓では、中から見えるのは、正面の隣家や塀、お庭の地面、ベランダなどになります。
それらが明るければ、反射した光が室内にも光が入ってきます。
隣家の壁を変えることはできませんが、敷地内の塀を白くしたり、採石を敷いたりすることで多少の改善になる場合もあります。
STEP3. 家のリフォームを検討する
隣地や周辺環境によりどうしてもお部屋が暗くなってしまう場合には、お部屋周りの見直しだけでは効果がありませんので、何らかのリフォームが必要です。
お部屋を明るくするためのリフォームの方法をご紹介します。
まずは、窓を確認しましょう。
透過率の低いガラスは、南側や西側などで直射光が眩しくなる問題のある方位でなければ、透過率の高い窓にした方が明るくなります。
窓の色を見て暗くなっているようであれば、変えることでお部屋が多少は明るくなります。
さらに、窓の個数を増やすことを考えます。
光の取り入れ口は窓ですので、窓を増やした分、お部屋は明るくなります。
ただし、窓を開けるのは工事が大変ですし、窓を開けた分だけ外の熱や冷気も取り入れやすくなってしまいます。
立地条件や方位も考えて、なるべく採光のよい位置に最小の窓をつけるように工夫しましょう。
家全体の間取りも含めたリノベーションを行うことも方法の一つです。
間取りを大きく変えて、2Fをリビングにしたり、吹き抜けにして上部に窓を付けるなど方法があります。
窓の位置が高い方が、隣家に光を遮られることが少なくなりますので、大幅に明るくなります。
多くの費用がかかってしまいますので、老朽化時の改修などのタイミングで行いましょう。
また、「光ダクト」のような採光装置という光を取り入れるための設備を入れる方法もあります。
「光ダクト」は、光の入る窓の光を、光が届かない部屋まで効率よく届けるためのアイテムです。
費用はそれなりにかかってしまいますし、ダクトスペースなどのデメリットもありますが、間取りが大きく変わらないため、全体のリフォームほどの費用はかかりません。
住宅を最も知っているのは、住宅を建てられた工務店やハウスメーカーですので、実際にリフォームを行わないにしても、一度相談してみてはいかがでしょうか。
まとめ
住んでみてから、暗いと感じるお部屋が出てきたとき、まずは原因を調査し、お部屋を見直してみましょう。
部屋が暗い原因は様々ですが、ある程度は費用をそれほどかけずに工夫で明るくなります。
周辺環境の関係でどうしても暗くなってしまう場合には、長く使うことになる住まいですので、リフォームも考えてみてはいかがでしょうか。