日当たりを良くするなら2階リビング? 明るくするための5つの注意点
- 鋼鈑商事株式会社 建材事業部
- 2018年7月11日
- 読了時間: 7分
更新日:2024年4月8日
日当たりを良くしたくて選択した2階リビングの間取り。ですが、建ててみると思ったよりも光が入らないことも?
2階リビングでも、室内の明るさは、様々な原因によって大きく変わってきてしまうのです。
2階リビングで新築を建てる際に役立つ、お部屋を明るくするための注意点について解説します。
2階リビングの日当たりが良い理由とは?

まず、簡単に2階リビングについての情報を整理してみましょう。
2階リビングとは?
「2階リビング」は、リビングを2階に配置するという、住宅の間取りの一つです。
昔からある日本の住宅建築では、日中もっとも多くの時間を過ごすリビング(居間)は、1階にあるのが普通でした。
交通や周辺環境の利便性が地域によって異なるため、住みたい地域に住宅が密集するようになると、1階にあるリビングでは、隣接する住宅によって十分な明るさや開放感が得られなくなりました。
2階をリビングにすることで、空が近いために自然光を得やすく、また、目線が高くなることにより見晴らしも良くなります。
そのため、2階リビングは住宅が密集する都市部では多く見られるようになってきています。
2階リビングのメリットとデメリット
2階リビングの主なメリットは、次のようなことがあげられます。
日当たりが良く、開放感が得られやすい
1階の壁が多くなることで、耐震性がよくなる
外から見えにくくなり、プライバシーが守られる
一方、2階リビングのデメリットは、次のようなことがあげられます。
階段の上り下りが必要になり、来客時も面倒になる
1階の部屋へ直接行けるため、家族のコミュニケーションが減る
庭を使いにくくなる
デメリットとなる多少の面倒は、住む人側の気持ちや間取りの設計で影響を小さくできますが、日当たりや開放感は立地環境に依存するため改善が難しくなります。
立地環境や住む人の好みなどで意見が分かれますが、日当たりや開放感というメリットが大きいと感じる人が多いようです。
2階リビングの日当たりに関する注意点

注意しなければいけないのは、2階リビングにすれば絶対に日当たりが良くなる、というわけではないことです。
「2階リビングにしても暗い」、と後悔しないために、次の注意点を参考にしてみてください。
注意点1. 窓の方位
最も注意しなければならないのは、窓の方位です。
「南向きが最も日当たりが良いから、南側に窓をつければ明るくなる」と安易に考えがちです。確かに、太陽の直射光を取り入れる時間が最も長くできる方位は南向きです。
ですが、住宅密集地では、南側に住宅があることも多いため、必ずしも南向きが最も日当たりが良くなるとは限りません。
南側に建物があれば、簡単に日当たりは悪くなります。
2階リビングにしても、周囲も2階建て、あるいは、3階建てという一戸建て住宅も珍しくはありませんので、隣の家を見下ろせる高さにあるわけではないのです。
春から夏にかけての太陽高度の高い季節だけ太陽の直射光が入る窓よりも、冬でも朝日がしっかり入る東向きの窓や、土地が開けて見晴らしの良い北向きの窓の方がよい場合もあります。
窓の方位は、住宅を建てる土地次第ですが、南向きの窓が最も良いという考えにこだわらずに、条件の良い方位も検討してみましょう。
注意点2. 隣の家との距離
可能であれば開けた方位に窓を配置することをお勧めしますが、太陽の直射光が入らない北向きの窓よりも、太陽の直射光取り入れたい、と希望する方もいるかと思います。
その場合は、出来るだけ明るさを取るために、できるだけ隣の家と距離を開けるようにしましょう。
隣の家の高さによって、季節ごとに太陽の直射光が入らない時間帯は出てきてしまいますが、距離を開けることで空や周囲からの光を取り込みやすくなります。
逆に距離が近いと、太陽の直射光が入らないばかりか、空の明るさも取り込みにくくなってしまいます。
住宅密集地では隣の家との距離を取ることが困難な場合も多いですが、うまく間取りを調整して距離を取るようにしましょう。
隣の家との距離については、別に解説していますので参考に考えてみてください。
注意点3. 窓の大きさ
光の取り込む量は、同じ位置であれば窓の大きさ(面積)に比例します。
1階リビングがあるときは、庭に出るために掃出し窓のような床から天井近くまである大きな窓を当たり前につけていましたが、2階リビングではバルコニーを作らない限り、縦に大きい窓はあまり設置しません。間違って落ちると危ないからです。
どれだけ日当たりの良い方向に窓を設置しても、窓の大きさ以上の光は入りません。
FIX窓などで安全面を配慮して、窓を小さく作りすぎないようにしましょう。
注意点4. 軒や庇の出の長さ
軒や庇は、窓や周辺の外装を雨から守るためのものですので、住宅の安全性や耐久性の面から必要な部材です。
2階リビングであれば、屋根の軒もかなり近い位置にありますよね。
十分に明るい南側の窓であれば、夏の過剰な日差しを遮断し、暑さを和らげてくれる効果があります。
しかし、隣家が近く、日差しが入らないような窓であれば、空からの光を遮り、より暗くなってしまうのです。
一様に軒や庇の出の長さを決めるのではなく、方位や周辺環境によって出の長さも調整するようにしましょう。
注意点5. 窓ガラスの種類
最近では、太陽の直射光の暑さを遮熱することで和らげたり、断熱性を上げて結露を抑制したりする目的で、『low-eガラス』という製品があります。
遮熱性や断熱性といった性能は高く、非常に良い製品ですが、性能の良い製品は外からの光も少し減らしてしまいます。
ガラスを選ぶときは、光がどれくらい入るのかを「透過率(%)」という数字で記載されています。数値が高い方がよく光が入ってくることを表しています。
明るさを重視したい箇所はなるべく透過率が高いガラスを選ぶなど、遮熱性や断熱性と合わせて、透過率にも注意して窓ガラスを選ぶようにしましょう。
2階リビングでの明るいお部屋の作り方
2階リビングの日当たり注意点を考えて、明るいお部屋を作るためのシンプルな方法をお教えします。
方法1. 開けた方位に大きな窓を配置する
まず、南向きなどにこだわりすぎず、なるべく開けた方向に作るようにしましょう。
そして、開けた方向に作る窓は、ほかの建築的な制限やプライバシーなども考慮しながら、できるだけ大きな窓をつけるようにしましょう。
方位に関しては、もちろん直射光を考えると、南向きが一番長く明るさが確保できます。
ですが、隣家が近い南側の窓よりも、正面が開けた他方位の窓の方が、安定して明るくなります。
さらに、窓もなるべく大きくすることで、入る光の量も増えますし、正面が開けているなら開放感にもつながります。
方法2. 天窓を作る
2階建て住宅の2階リビングであれば、天窓をつけることも非常に有効です。
空の方向には障害物がありませんので、周囲の隣家があっても、明るさの影響が少なくてすみます。
周囲の窓であまり開けておらず、大きな窓もつけられない場合には、天窓についても導入を考えてみましょう。
方法3. 天井を高くする
天井を高くすることで、日当たりよい高い位置に窓を設置できたり、また空間が広くなることで全体に開放感が出て明るく感じる、といったメリットがあります。
住宅の高さ制限に余裕があれば、検討してみてはいかがでしょうか。
方法4. 内装を明るくする
室内の壁やインテリアの色も、明るさの感じ方に影響を与えます。壁紙を白に近い明るい色にすると、室内全体の明るさも変わります。
窓による光の取り込みが一番ですが、室内側でも明るくできることを覚えておきましょう。
まとめ
日当たりが良いといわれる2階リビングでも、窓の作り方を失敗してしまうと暗くなってしまいます。
方位、隣家との距離、窓の大きさなど、注意すべき点はそれほど多くはありませんので、ぜひご参考にしてみてください。