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住まいや光に関する記事

執筆者の写真鋼鈑商事株式会社 建材事業部

狭い土地でも日当たりのいい家に! 新築設計時の工夫まとめ

更新日:4月5日


都市部で新築の注文住宅を考えても、土地代が高く、購入できるのは住宅に囲まれた狭い土地。ですが、そのような狭い土地でも、日当たりを良くしたいと考えますよね?


住宅に囲まれ日当たりの悪い狭い土地でもお部屋を明るくして快適に過ごすための、間取り、窓や周辺部材、そして建具や内装の工夫についてご紹介します。

 
 

狭い土地でも、工夫次第で日当たりの良いお部屋に!

狭い土地でも日当たりのいい家に! 新築設計時の工夫まとめ イメージ画像

土地代の高い都市部では、広い土地のままでは高すぎて買い手がつかないなどの理由で、土地を分割して別々に売りに出すことがあります。


もともと1棟の住宅を建てていた広さの土地を分割しますので、それぞれの土地はやや狭くなります。

住宅の広さを確保しようとすると、土地いっぱいに住宅を建てていくことになり、隣家との間隔も狭くなってしまいます。


そのため、狭い土地に建てる住宅は、日当たりが悪くなりがちで、お部屋も暗くなりやすいのです。


ですが、設計段階でしっかりと日当たりを良くする工夫をすることで、すべてのお部屋を明るくすることは難しくても、明るさを必要とするお部屋だけなら、十分に良好な日当たりを得られます。


狭い土地でも、日当たりをあきらめる必要はまったくありません。


隣家や道路から見られることへの対策は必須!

狭い土地でも日当たりのいい家に! 新築設計時の工夫まとめ イメージ画像2

明るいお部屋を作るときにまず考える方法としては、大きな窓をたくさん設けること、です。

窓の面積は、そのまま屋外の光を取り入れる量にある程度関係しますので、方法自体は非常に有効です。


ところが、狭い土地ではこの方法がうまくいかない場合も多いです。


大きな窓を設けても、周辺の隣家や道路の視線が気になり、カーテンやブラインドを占めっぱなしにしなければならない、こともしばしばあります。

他にも、隣家が近くて、光が全く入ってこない、ということも考えられます。

狭い土地に建て住宅では、これらの制約を考えた工夫が必要になるのです。


狭い土地でもお部屋を明るくする工夫

平面計画の工夫

土地には建蔽率(けんぺいりつ)といって、家を建てる面積を制限する規制があります。


そのため、いくら土地が狭くても、土地いっぱいいっぱいに家を建てることができず、どこかに家を建てない空間を作らなければなりません。

南側を空けた方が日当たりが良い、という一般的な考え方に従って北側に家を寄せて配置する方法では、周辺環境の影響を受けやすい狭い土地では十分に明るくならないこともあります。


計画段階で考えるべき工夫をご紹介します。

〇敷地の片側に寄せる

南側に限らず、境界線の片側に寄せる方法は有効です。


寄せられた方位は、全く日当たりが期待できなくなりますが、その分、空いた方の方位は浸りが良くなります。

日当たりの良い方位に、リビングやダイニングの間取りとすることも可能になります。


狭い土地では、すべての面に日当たりを得るよりも、日当たりが欲しい部屋に日当たりを得る方法を考えることでもあるのです。

〇中庭をつくる

住宅の平面形状をL字型、あるいはコの字型にして、中庭をつくる方法があります。


南側を空ける配置に中庭部分を作ることで、より南側境界から壁面を離すことができます。そうすることで、日当たりが良い窓を設けることが可能となります。


平面形状を複雑にしすぎると、外壁が増え、コストアップにつながることがありますので注意が必要です。

間取りの工夫

日当たりを良くするための間取りの工夫をご紹介します。

〇2階をリビングにする

一般的な方法ですが、リビングを2階に配置することで、日当たりを良くできます。


狭い土地では、自家用車を持っている方は、1階にビルトインの駐車スペースを設けると、ほぼ必然的に2階リビングになります。


3階にする間取りもありますが、食材などの買い物を運んだりすることが大変になりますので注意が必要です。

〇吹き抜けなどの大空間を作る

吹き抜けのような空間のある間取りにすると、日当たりの良い窓も設けやすくなりますので、明るくて開放感のあるお部屋になります。


狭い土地でも、しっかりと間取りを設計し、要不要を考えることで吹き抜けのリビングも無理ではありません。

生活スタイルに合わせて考えてみましょう。


〇光ダクトを設置する

光ダクトをより自由に考えることができます。


光ダクトは、採光の効率が良いので、吹き抜け空間のように上階の床を大きく損なうことなく、十分な明るさを得られます。


窓と周辺部材の工夫

窓の周辺を工夫することでも、日当たりの良し悪しは変わります。

注意すべき点についてご説明します。


〇天窓を利用する

外壁に窓を設けても十分に日当たりが確保できないときは、天窓がおすすめです。


天窓は、屋根に設置するため、隣家によって日差しが遮られることがありませんし、視線も気になりません。

そのため、狭い土地でも十分な日当たりが確保できます。


夏は、直射光を受けて暑くなってしまいがちですので、天窓に遮光スクリーンが付いた製品を選択すると暑さが緩和されます。

〇ハイサイドライトを利用する

ハイサイドライトとは、いわゆる高窓のことで、目線よりも高い天井付近に配置します。


天窓ほどの日当たりは確保できませんが、隣家と視線が合いにくいため、プライバシー対策に有効です。

さらに天窓ほど、夏に暑くならず、開放することで天井付近の暖かい空気が排出される効果もあります。

〇庇やバルコニーで暗くなることも!

窓の上部に庇やバルコニーを設置することで、窓に雨を入りにくくしたり、夏の直射光を遮るなどの効果があります。


ですが、狭い土地で隣家とそれほど距離が離れていない場合には、逆に天空の光を遮り、余計に暗くなってしまうことがあります。


バルコニーの位置を考えたり、庇の場合は、透明なガラス製の庇も検討しましょう。

建具や内装の工夫

お部屋の中の作りを工夫することで、窓から取り入れた光をより有効に利用することができるようになります。

〇間仕切りは壁にしない

お部屋や廊下を間仕切り壁で区切ってしまうと、光が全く通らなくなってしまいます。


木の格子や腰壁、あるいは、ガラス壁にすると、空間が明るくなりますし、お部屋が広く感じます。

内ドアなどの建具をガラス入りの製品にすることも有効です。

〇床を透明にして下階へ光を通す

間仕切り同様、床は上下階の光の移動を完全に遮ってしまいます。


強化ガラスやFRPグレーチングといった製品を利用すると、吹き抜け空間に近い感じで、上階も床として利用できるようになります。

〇お部屋の壁や天井を白色にする

内装は白い方が、光の反射率が高いため、窓の光を部屋奥まで届けるとともに、見た目にも明るく感じるようになります。


漆喰の塗り壁にすると、白くて明るくなり、かつお部屋の空気もきれいにしてくれますのでおすすめです。​​​​​


まとめ

狭い土地だからと言って、日当たりが悪い家になるとは限りません。


各段階ごとに、日当たりを良くする工夫を行うことで十分に明るい空間になります。ぜひご参考にしてみてください。


フッター背景画像 鋼鈑商事「どこでも光窓」

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