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光ダクトの活用ノウハウ:天窓の明るさと効果的に使う工夫


天窓があるけど暗い、とお悩みではないでしょうか。

壁の窓よりも明るく、日当たりも良いといわれる天窓ですが、設置の条件や住宅内の構造にって明るさが大きく変わってくるのです。


今回は、天窓の明るさを決める要因について解説するとともに、具体的に天窓をもっと明るくするための工夫をご紹介します。


目次[非表示]

  1. 1.天窓とは?
    1. 1.1.天窓のメリット
    2. 1.2.天窓のデメリット
    3. 1.3.天窓の明るさは設置条件で変わる!
  2. 2.天窓による明るさを決める要因
    1. 2.1.天窓仕様の要因
      1. 2.1.1.天窓の大きさ
      2. 2.1.2.ガラスの透過率
    2. 2.2.周辺環境の要因
      1. 2.2.1.地域
      2. 2.2.2.周辺建物
    3. 2.3.住宅形状の要因
      1. 2.3.1.設置する天窓の方位
      2. 2.3.2.屋根勾配
      3. 2.3.3.天窓の高さ
    4. 2.4.室内の要因
      1. 2.4.1.天井の形状
      2. 2.4.2.下がり壁の長さ
      3. 2.4.3.下がり壁の反射性能
      4. 2.4.4.お部屋の広さ
  3. 3.下がり壁を光ダクト(鏡)にする効果
    1. 3.1.下がり壁の反射性能の違いによる明るさへの影響検証
  4. 4.まとめ



天窓とは?


「天窓(てんまど)」とは、建物の屋根に取付けられた窓のことです。天窓はトップライトとも呼ばれることがあります。

一方、よく目にする壁に取付けられた窓は、「側窓(がわまど)」といい、天窓と区別されます。


天窓のメリット

天窓の最も大きなメリットは、採光の良さ、つまりお部屋をより明るくできることです。

太陽の直射光や天空光は、壁よりも屋根に多く当たるため、屋根に取付けられた天窓の方が側窓よりも強い明るさが得られます。周辺建物によって太陽光が遮られにくいという理由もあります。


また、空が見えることによる開放感が得られることもメリットの一つです。

よほど大きな建物が周囲に建っていない限り、天窓からは空が見え、広く見通せる空間が広がっています。そのため、開放感が得られやすいのです。


通風がとりやすい、というメリットもあります。

家の中に通風、風の通り道をつくることは、空気の入れ替えの効率を上げて快適な住まいとするために非常に重要です。上下の温度差を利用できる天窓は、通風をとるのに適しています。


天窓のデメリット

一方、天窓のデメリットとして、「暑い」ということがあります。

天窓の配置上、太陽高度の高い夏にもっとも光を取り入れやすく、太陽高度が低い冬には光を取り入れにくくなってしまいます。気温が暑い時期に、太陽光の熱も取り入れてしまうため、対策をしないと、暑くて非常に不快になってしまいます。


天窓は雨漏りしやすい、ということもよくいわれます。

天窓は、屋根に穴を開けているわけですから、取付をしっかりしないと、雨漏りのリスクが増えます。特にリフォームで天窓を設置する場合には、施工不良による雨漏りが多いようです。


天窓の明るさは設置条件で変わる!

天窓の最も大きなメリットである明るさですが、実は設置条件によって大きく変わります。

せっかく天窓を設置しても、思ったよりも明るくないと感じてしまうのは非常にもったいないです。

天窓について良く知ることにより、天窓の明るさを向上させることができるのです。




天窓による明るさを決める要因


金属屋根と天窓


天窓による明るさは、主に天窓仕様、住宅形状、周辺環境、室内の4つの要因によって決まります。それぞれの要因について、各要素にわけて説明していきます。


天窓仕様の要因

天窓の大きさ

窓から入る光の量に大きく関係するのが天窓の大きさです。

当然、大きな天窓ほど多くの光を取り込むことができます。天窓が大きくなるほどコストは高くなりますが、天窓を小さくしてしまうと暗くなりがちですので注意が必要です。


ガラスの透過率

ガラスの透過率が高いほど、光を多く取り込むことができますが、製品仕様によってほぼ決まっています。

最近よく使われているLow-Eペアガラスで、透過率は約80%です。


周辺環境の要因

地域

日本は南北に長いため、例えば北海道と沖縄では太陽高度が異なります。緯度が高い北海道では、太陽高度が低くなりますので、天窓の効果は小さくなります。

また、北の地域では積雪のために、天窓を利用できる期間が短くなる、場合によっては、積雪荷重の条件により設置ができないこともあります。


周辺建物

高い建物が住宅の周辺にあると、太陽の直射光だけでなく、天空光も遮られ、光の取り込み量が少なくなります。周辺建物が近いほど、採光量への影響は大きくなります。

周辺建物の色による影響もあり、建物が黒っぽい色であるほど、暗くなってしまいます。


住宅形状の要因

設置する天窓の方位

太陽の直射光を取り入れたいのであれば、方位は非常に重要です。通常の側窓に対する日当たりと同じように、天窓についても南向きの屋根への設置が最も日当たりが良くなります。

夏の暑さを気にして直射光を入れたくない場合に、北向きの屋根へ設置することがありますが、十分な光量が得られる天窓でないと、やや暗い印象になります。


屋根勾配

屋根勾配が小さくなる(水平に近づく)ほど、直射光を夏に取り込みやすくなり、屋根勾配が大きくなる(垂直に近づく)ほど、冬に取り込みやすくなります。

曇りのように直射光がない場合には、屋根勾配が小さい方が効果的です。


天窓の高さ

周囲に建物がある場合、できるだけ高い(棟に近い)ところに天窓を設置することで、周辺建物の影響を小さくできます。


ですが、室内側から見ると、お部屋の天井の形状によっては暗くなってしまうこともあります。

次の室内の要因で説明します。


室内の要因

天井の形状


勾配天井と水平天井

図. 勾配天井と水平天井


天窓のあるお部屋が、勾配天井か、水平天井か、によって、天窓の明るさは大きく異なります。

水平天井が床と水平に天井を作るのに対し、勾配天井は、屋根の勾配に合わせて天井を斜めに作る構造です。


水平天井では、下がり壁のような天窓とお部屋をつなぐトンネルのような部分が必要となります。下がり壁に当たった光が反射や吸収によって減衰して、室内まで届く光が少なくなってしまいます。

勾配天井では、お部屋と天窓の距離が近く、天窓から入った光が下がり壁に当たって減衰することなくなるため、室内で光を有効に使うことができます。


下がり壁の長さ

下がり壁が長くなることで、反射や吸収される光が多くなるため、お部屋は暗くなってしまいます。

極端な例を挙げると、井戸の底のような感じ、と言えば分りやすいでしょうか。


下がり壁の反射性能

下がり壁は、通常室内の壁と同じ色で作られ、白色に近い色のことが多いです。

白色は暗い色に比べて反射率は高いのですが、全方向に拡散する特性があります。天窓から来た光も、白い壁で反射して、お部屋に向かう光と天窓側へ戻る光に分かれる、といったように光が分散してしまうのです。


お部屋の広さ

取り込まれる光に対して、お部屋が広すぎると、光量が足りずに暗くなってしまいます。

お部屋の広さに合わせた光量の設計が重要となります。



下がり壁を光ダクト(鏡)にする効果


先ほど、下がり壁が白色では効率が悪いことを説明しましたが、この下がり壁に鏡を用いることで光量が増大します。あらためて図で説明します。

下がり壁が白色と鏡での光量比較の模式図

図. 下がり壁が白色と鏡での光量比較の模式図

白色の下がり壁では、屋外から天窓を通して取り込んだ光が壁で反射したとき、お部屋側だけでなくすべての方向に光が反射してしまします。


一方、鏡の下がり壁の場合、取り込んだ光をそのまま反対の方向へ反射します。周辺に光が拡散せず、光を反射させることができますので、お部屋まで届く光は白色と比べて多くなります。

この構造は「光ダクト」と同じです。図では、1回程度の反射で室内へ届くようになっていますが、もう少し長い場合でも反射を繰り返して効率よく室内へ光を届けることが可能です。


直射光がない曇りの場合でも、さまざまな方向から天窓へ入る光を効率よく室内へ運ぶため、下がり壁を光ダクトにすることは、明るさの面で非常に有効です。


下がり壁の反射性能の違いによる明るさへの影響検証

光環境のシミュレーションによって、下がり壁を白色と鏡、つまり光ダクトの構造にした場合で室内の明るさがどれくらい違うのかを検証しました。


計算のためのモデルは、下図のように作成しました。

下がり壁による光量の違いを検証するためのモデル

図. 下がり壁による明るさの違いを検証するためのモデル

下がり壁の反射性能は、白色で70%拡散反射、光ダクトで90%正反射として計算しました。そのほかの条件は二つとも同じとしていますので割愛します。

計算した日時は、春分(3月21日)12:00、天候は晴天として設定しました。


結果を下図にまとめました。

下がり壁が白色と鏡での照度シミュレーション結果

図. 下がり壁による明るさの違いの検証結果

照度分布図は、青色の部分で照度が低く、暗いことをあらわし、赤くなるにつれて照度が高い、つまり明るくなっています。

簡単に説明すると、白色に比べて光ダクトとした方が、照度が高い部分が明らかに増えていることがわかりました。


比較的、直射光を取り込みやすい時間帯である春分12時でも大きく違いが出ていますので、もっと日照条件の厳しい冬至といった時間帯では、さらに違いが大きくなることが予測されます。

また、今回は下がり壁の高さが1mとして行いましたが、もっと長い場合はさらに明るさの差が大きくなると考えられます。


この結果より、天窓を設置した場合にできる下がり壁の部分の材質に鏡を用いた光ダクト構造とすることで、天窓の明るさをより有効に利用できることが確認されました。


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まとめ


天窓は、設置方法や状況を工夫することでもっと明るくできます。


現状の天窓をもっと明るくする、といったリフォームだけでなく、新築計画中の天窓のサイズを、光ダクトと合わせることでもっと小さくする、あるいは個数を減らすといったことも可能になります。


天窓について検討している方は、本記事を参考に、より有効な天窓の使い方を考えてみてはいかがでしょうか。


>>光ダクトの活用ノウハウ:日当たり改善リフォームのアイデア


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